一般社団法人 日本写真作家協会 Web写真展  Japan Photographers Association

2012年10月16日掲載



丹羽 諭
Satoshi Niwa


No.388



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群馬県桐生市の国指定重要文化財の中世武士館「彦部家」は、飛鳥時代、天武天皇の子、高市(たけち)親王に始まり、鎌倉時代に陸奥の国に所領を得て、地名の彦部姓を名乗ったという由緒正しい家柄である。
室町時代は足利将軍家の直臣として重きをなした。永禄3年(1560) 彦部信勝は一族がいた桐生に下向するが、永禄8年(1565)都の「三好の乱」で将軍義輝と共に父と兄が討死する。ために信勝が家督を継ぎ、この地に「桐生彦部家」として存続したという。
江戸時代は館林藩郷士の家柄として続いた。館は砦があった手臼山麓を背景に東西約130メートル、南北約160メートルの20600平方メートルを土塁と堀で囲み、搦手(裏口)には防御のための虎口が残る。
建物は江戸時代の主屋、長屋門、冬住み(隠居屋)、穀倉、文庫倉(五つの建物が重要文化財指定建造物で敷地全体が史跡)などがある。(以上、平成6年発行の彦部氏歴史研究会編「彦部家屋敷」他から抜粋)。彦部家は現在もここに居住し、土日祝日のみの公開。
詳しくはホームページ http://www.hikobeke.jp/ を参照。群馬県桐生市広沢町6−877。

使用カメラ:ニコン D800, レンズ:FX24-85mm, 24-120mm, 28-300mm



 群馬県桐生市「彦部家屋敷」
 The Hikobe Family Manor in Kiryu City, Gunma Prefecture

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二次使用は固くお断りいたします。

01 全景 一帯は鎌倉時代に先住の一族が土台を作り、戦国時代の永禄年間から桐生彦部家初代、信勝が城壁化した。

02 長屋門 江戸期(詳細は不明)建築の寄棟造り。門前には譜代の家臣達の屋敷があった。

03 長屋門から主屋を見る 一般的な豪農に比べて門から主屋までかなり広い。

04 主屋全景 入母屋造りの約430年前の建築(1650年に改築)。関東では最古に属する。

05 主屋の外壁 正面右側。窓が比較的小さい。

06 囲炉裏のある広間 土間には馬屋もある。

07 広間の床 竹すのこの床は珍しい。

08 梁 比較的細い木で組み合わせている。

09 柱 ケヤキ、クリ、クルミなど、雑木を利用。

10 南面から見た奥座敷

11 表座敷

12 側面

13 染色窯 桐生は織物業が盛ん。天文17年(1548) 将軍足利義輝に献上するための、愛妾の小侍従から彦部晴直宛の注文書「仁田山袖文書」が残っている。

14 右が穀倉、左奥が文庫倉 穀倉、文庫倉ともに切妻造り。穀倉には幕末の安政3年(1856)5月3日の墨書きがある。文庫倉には中世の古文書が多数と足利12代将軍義晴下賜の扇などが残る。

15 冬住み 入母屋造りの隠居屋で江戸後期の建築。多くの文人が訪れた。

16 冬住み

17 明治から大正にかけての
   織物工場寄宿舎


18 庭の樹林 背後の山に中世の手臼山の砦跡がある。

19 真竹の竹林 昔は戦で竹束を火縄銃の弾除けに使用した。慶長5年の関ケ原の合戦では徳川方に旗竿用に380本献上したという。

20 けやきの大木 庭木を切るなという言い伝えがある。

21 櫓台跡 屋敷裏手、搦手わきの見張り台跡。北方に桐生城を望む非常に貴重な遺構。

22 搦手門跡

23 枡形の石垣 虎口が当時そのままに残る。

24 石垣 玉石を使用した矢筈積形式で堅固。

25 櫓台から見た枡形の石垣

26 空堀と木橋 中世の頃は敵の襲来に備えた跳ね橋だったと思われる。

27 櫓台から見た空堀と橋 かつては橋の向こうにも譜代の家臣達の屋敷が立ち並んでいた。

28 外から見た櫓台と空堀

29 土塁と堀は今も健在

30 大手西側の堀

31 向こうが長屋門

32 玉石の石垣

33 彦部晴直、輝信と信勝らの墓 近くの彦部家菩提寺「福厳寺」にある。将軍足利義輝に仕えた晴直、輝信父子は、永禄8年(1565)三好・松永の乱で義輝とともに討死。彦部の家督は輝信弟の信勝が継いだ。

34 譜代の墓 彦部家一族墓地の下段に家臣達の墓が多数配置されている。


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